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元工務店広報が教える集客できるネット広告のコツ
公開日:2022/10/21
最終更新日:2024/10/15
こんにちは。
工務店、リフォーム会社のホームページ集客支援のゴッタライドです。
工務店が、見学会の来場訴求のため、会社の認知度を上げるために、行っているネット広告。
リスティング広告やディスプレイ広告などありますが、正直なところ、成果があまりみられないのではないでしょうか。
試行錯誤を繰り返し、費用も高くしているものの、思うような結果が出ないと困っている工務店広報の方へ、本日は工務店の成果が出るネット広告のやり方について解説します。
どのコンサル会社も、ネット広告サポートの会社も、口をそろえて言うのが、「ホームページが悪いから」という言葉です。
工務店広報時代、この言葉を何度も聞かされ、なかなかうまくいかないネット広告にいら立ちを感じていました。
「ホームページだけが悪いわけじゃない。ネット広告にも課題はあるだろう。」
と自身で考え、研究を重ねながら、様々なやり方で試行錯誤し、ホームページはそのままでも、ある程度ネット広告の反響が取れるようになったやり方を、元 工務店広報の経験談を踏まえながら、詳しく解説をしていきます。
なお、各地域によって、紙が強い地域、ウェブが強い地域とありますので、必ず成果が出るとは言えませんが、あくまで参考にしていただけたらと思います。
工務店のネット広告とは
まず、ネット広告とはなにかということからご説明します。
ネット広告とは、ウェブ上のメディアに掲載される広告のことを言います。GoogleやYahoo!などの検索エンジンや、SNSの広告枠を利用して、自社の広告を掲載することで、自社の認知度を高めたり、見学会来場や資料請求の訴求をすることができます。
また、ネット広告は、様々な種類があり、自社の目的や狙うべきターゲットなどによって、ネット広告も使い分ける必要があります。
また、ネット広告のメリットやデメリットを、しっかりと理解しないで、やみくもにネット広告をやってしまうと、成果が出ない結果になってしまいかねますので、十分に注意が必要です。
工務店がやるべきネット広告3つ
ネット広告といっても、配信する媒体やプラットフォーム、配信手法によって、10種類以上もの種類があります。
今回は3つに絞りご紹介していきます。
それぞれメリット、デメリットを合わせてご紹介していきます。
リスティング広告
リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに合わせて、GoogleやYahoo!の検索エンジンに表示される「テキスト形式」の広告のことです。ユーザーの検索結果によって変化し、表示されるため、「検索連動型広告」といわれています。
(左がGoogle 右がYahoo! で「工務店」と検索したときに出てくるリスティング広告)
リスティング広告は、ユーザーのいる場所、ユーザーが検索したキーワードに連動して、検索結果に「テキスト形式」で表示されますので、みなさまが同じように「工務店」と検索しても、上記の写真と全く同じような結果にはならないでしょう。
これらの特徴から、リスティング広告には様々なメリットがあります。
リスティング広告のメリット
①感度の高いユーザーにアプローチができること。
先ほどもお話した通り、リスティング広告は、ユーザーが検索したワードに連動して広告が表示されるようになっています。
ですので、
「自社の存在を検索したことがある」
「自社の商品について調べたことがある」
「自社のホームページを見たことがる」
など関心が高く、購買意欲が高まっているユーザーに対して、広告を打つことができるので、とても効果的です。
②低い金額からでも始められること。
広告予算や期間は自由に設定できるため、低い金額からでも始めやすいです。
ポスティングや折り込み等を行う場合、10万20万30万と費用をかけて、さらに制作期間も長くとらないといけませんが、リスティング広告の場合、最低1,000円から可能で、文字を入力するだけで広告を出すことができます。
低い金額で成果が出るのは、また話が別ですが、金額を自社で調整しながら、上手に運用できることがリスティング広告のメリットです。
③俊敏に運用ができること。
リスティング広告は、反響に応じて、自社の管理画面からすぐに配信を開始したり、停止したり、途中で変更も可能です。
紙媒体の場合、一度出してしまったら修正はできません。
リスティング広告は、管理画面からすぐに反映がされるので、自社の貴重な時間や予算をムダにすることなく、俊敏にスピード感を持って運用ができることが、最大のメリットです。
④成果がすぐに見えること。
リスティング広告の管理画面では、配信の修正のほかに、配信の成果もリアルタイムで数字で見えるようになっています。
どのくらいの費用で、何件クリックされているのか、どのくらい表示されているのか、など細かく数字で見えるので、広告配信中でも、課題をみつけて改善することができます。
リスティング広告のデメリット
リスティング広告のデメリットも併せてご紹介します。
①設定作業や分析には知識が必要。
リスティング広告を全くやったことがない、見たことがない、経験がないという初心者の方にとっては、自身で設定作業や分析、運用をすることは、少し難しいことかもしれません。知識がないまま、適当にやってしまうと、費用をかけても、思うような効果が発揮できない可能性があります。
その場合には、外注に頼む必要があるでしょう。
②外注すると、費用が追加でかかるうえに、よく分からなくなる。
自社でリスティング広告がうまくできないからといって、外注に丸投げしてしまうと、送られてくる数字の意味が分からず、効果があるのかないのかもよくわからなくなってしまいます。
そうならないように、外注に丸投げすることだけはやめてください。
ゴッタライドでは、リスティング広告の運用サポートも行っていますが、いずれ工務店さんやリフォーム会社さんが、自立して自社の中で運用ができるよう、一緒に広告を運用していくスタイルですので、ご興味があれば、お気軽にご相談くださいね。
③潜在客にはアプローチしづらい。
リスティング広告のメリットとして、感度の高いユーザーにアプローチができると言いましたが、デメリットとして、まだ自社を知らない、自主的な情報収集までできていないような潜在客に対しては、アプローチがしにくいことが挙げられます。
潜在客にもアプローチをしたい場合には、リスティング広告以外の方法(ディスプレイ広告やインスタ広告など)をすることがいいでしょう。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、WEBサイトなどの広告枠に表示される画像広告のことです。
上記のように、画像とテキストもしくは、動画のディスプレイ広告もあります。
ディスプレイ広告は、年齢や性別、過去のWebの閲覧履歴などをもとに、ユーザーに表示される広告です。狙いたい客層をターゲティングし、潜在層から顕在層に向けて幅広く訴求できます。
ディスプレイ広告のメリットとデメリットをご紹介します。
ディスプレイ広告のメリット
①潜在層にアプローチできる
リスティング広告と違い、表示される場所は、WEBサイトやアプリ上で、ユーザーの属性や行動によって表示される広告が変わります。
コンバージョン獲得よりも、会社や商品の認知を広げるため、ブランディングを目的としているため、今すぐではないが、今後家づくりの可能性があるユーザーに向けて広告を出すことができます。
家づくりをするタイミングが来たときに、第一想起してもらうためにも、ディスプレイ広告での配信が必要かもしれません。
②イラストや写真でイメージ想起できる
リスティング広告と違い、テキストだけではなく、画像や動画を入れることができ、視覚的に訴求することができます。
家の写真やロゴ、キャラクターのイラストなどを、繰り返し見せることで、ユーザーの記憶に残り、第一想起してもらいやすくなります。
③一度ホームページを見た人に広告を表示できる
GoogleやYahoo!のディスプレイ広告の設定で、過去に1度ホームページを訪れたことのある人に広告を配信するという、リターゲティング、リマーケティングというものがあります。
1度ホームページを訪れている人は、会社に対する興味関心が高いと思われますので、広告を表示させることで、さらに興味関心を煽り、購買意欲を高めることができます。
ディスプレイ広告のデメリット
①成約にはすぐには結びつかない
ディスプレイ広告は、今すぐに家を建てたいとは思っていない潜在客に対して、発信する広告なので、広告を出してすぐに成約が増えるということは少ないです。
会社の認知度を高めるため、ブランディング力を向上させるためには効果があるので、目的によって広告を使い分ける必要があります。
②効果検証しにくい
画像やテキストなど、様々な要素を組み合わせているため、どの要素がコンバージョンに至ったのかが分かりにくいということがあります。
また、広告を出してから、タイムラグがあって成果が出るという場合もあるので、効果検証が難しいです。
動画広告
動画広告とは、WEBサイトやSNS(YouTube、Instagram、Twitter)などに動画広告を載せるものです。
映像と音を流し、視覚と聴覚を刺激させる広告です。
短い時間で多くの情報量をユーザーに届けることができますが、興味がなければすぐにスキップされてしまい、逆にうっとうしくさせてしまうこともあります。
多くの動画広告がある中で、今回は、YouTube広告をご紹介します。
インストリーム広告
インストリーム広告とは、YouTubeなどの動画配信媒体の、動画の枠内で配信され、動画のはじめ、途中に挿入される広告です。
スキップできるものとできないものがあり、スキップできる広告は、30秒以上で費用が発生し、スキップできない広告は、表示された回数分の費用が発生します。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とは、動画媒体の動画枠以外の部分(WEBサイトのバナーやアプリのフィードなど)で表示配信される広告のことです。
ディスカバリー広告
ディスカバリー広告とは、YouTubeの検索部分や関連動画など、ユーザーがYouTubeで動画を探しているときに表示される広告のことです。
勝手に動画が再生されるわけではなく、サムネイルとテキストが表示され、クリックすると動画が再生され、動画が視聴されたら、広告発信側に課金されるシステムです。
バンパー広告
バンパー広告とは、YouTubeで動画視聴時に流れる、6秒間スキップができない広告のことです。
インストリーム広告のとの違いは、スキップの有無の選択肢がないということです。費用単価の相場はジャンルによって異なるようですが、平均的な金額は1,000回視聴あたり約500円程度だと言われているようです。
マストヘッド広告
マストヘッド型広告とは、YouTubeのホーム画面の一番上に表示される動画のことです。
他の広告とは違い、1日1社限定で事前に予約が必要な広告です。
YouTubeを利用する全ユーザーに対して広告を打つことができるため、認知度を高めるためにはいいかもしれませんが、性別や年齢、検索履歴でターゲティングをすることができないため、目的によって使い分ける必要があります。
工務店が知っておくべきネット広告媒体6選
工務店がよく使っている、ネット広告の媒体6個をご紹介します。
6個の中でも、最近工務店でよく使われる媒体は、GoogleとInstagramの媒体です。
特にInstagramは、お洒落な家づくりをする工務店や、暮らしにこだわる家づくりをする工務店で、綺麗な写真がある工務店にピッタリな媒体です。
しかも、費用が低く、見学会の予約を獲得しやすいので、おすすめです。
Google広告
Google広告とは、Googleが提供するオンライン広告のことです。
リスティング広告、ディスプレイ広告、動画広告が配信できます。
日本での検索エンジンの使用率は、Googleが77%、Yahoo!が14%、Bingが8%だそうで、Googleを使うユーザーが多いため、Yahoo!よりもGoogle広告のほうが表示されやすいと思いますが、ターゲット層によっては、Yahoo!のほうが適している場合もあります。
Google検索の履歴から、興味関心の高いユーザーに対して広告を表示させることができたり、ターゲティングできたりするため、ホームページのアクセスアップや反響取得に貢献しやすい媒体です。
Yahoo!広告
Yahoo!広告とは、Yahoo!JAPANにディスプレイ広告やリスティング広告が配信できるサービスのことです。
表示される場所は、Yahoo!の検索画面に表示されるほか、ディスプレイ広告では、Yahoo!が連携しているサイト(クックパッド、食べログ、毎日新聞など)で表示されます。
Yahoo!のユーザーは、Googleの年齢層と違い、40~60代と高齢層が多いため、ターゲット層に応じてYahoo!とGoogleを使い分ける必要があります。
Youtube広告
YouTube広告とは、YouTube上で配信する動画広告です。
Google広告の管理画面でも配信ができますし、YouTubeスタジオ上でも管理することができます。
ルームツアーやお客様インタビューなど、動画コンテンツを持っている工務店は有利ですが、動画コンテンツがない工務店にとってはあまりおすすめではないかもしれません。
LINE広告
LINE広告とは、LINEと、LINEに関連するサービスに広告を配信できるものです。
Google広告やYouTube広告などと違い、LINE広告をする工務店はまだ少ないように感じます。
日本のSNS利用者のなかで、一番利用率が高いのがLINEです。
Google広告やInstagram広告と同じく、広告配信地域を絞ることができるため、狙う商圏に対して広告を打つことができるので、競合他社がまだLINE広告をしていないようであれば、一度やってみると、差別化につながるのでいいかもしれません。
Instagram広告
Instagram広告とは、Instagramのフィードに通常の投稿と同じように、画像や動画の投稿が表示され、またストーリーの部分にも表示される広告のことです。
Instagramのユーザーは、年齢層が若く、家づくりを検討するユーザーとも適しているため、工務店で反響がとりやすい媒体の1つです。
見学会予約や資料請求の訴求以外に、認知向上にも役立つので、まだやったことのない工務店は、一度挑戦してみることをお勧めします。
Facebook広告
Facebook広告とは、Facebookのフィードやストーリーに表示できる広告のことです。
Instagramと連携させることができるので、Facebook、Instagram両方同じ広告を出すこともできます。
Facebookは実名登録で、高精度なターゲティングができるため、狙う客層にダイレクトに広告を配信できます。
低額ではじめることができるので、Instagram広告と一緒にやってみる価値はあるかもしれません。
ネット広告はいつのタイミングで配信すべきか?
見学会の来場を増やすため、資料請求を増やすため、会社の認知を上げるために、果たして、どのくらいの期間、いつのタイミングで配信したらいいのでしょうか。
実際の経験を基に、ベストな配信期間をご紹介しますが、地域や規模、会社によって様々ですので、あくまで参考までに。
見学会来場を促すネット広告の場合
見学会の来場予約を多く獲得するためのネット広告を出す時のベストなタイミングは、見学会の2週間前に、2週間配信することです。
1か月前に配信しても、忘れられることが多く、1週間前だと、ギリギリすぎて予定が合わないということがあるので、2週間前がベストだということを実務の際に感じました。
認知向上のためのネット広告の場合
会社の認知度や、ブランドを広める、モデルハウスの存在を広めるという目的のネット広告では、短くて1ヶ月、3ヶ月、半年というところでしょうか。
見学会と同じく2週間ですと、短すぎて認知向上には少し欠けてしまうと思います。
1年以上かけてもいいと思いますが、費用がかかるので、1ヶ月、3ヶ月、半年と様子を見て判断するといいかもしれません。
資料請求を促すネット広告の場合
資料請求を促す広告を出す場合には、1ヶ月がいいかと思います。
ただ、見学会訴求のネット広告の反響よりも、資料請求の反響は少ないので、あまり期待せず、気長に行うのがいいかと思います。
ネット広告公開中にこれだけはすべきこと3つ
ネット広告公開中、必ずすべきことが3つあります。
広告を出したからと言って、配信期間が終わるまで、ほったらかしでいいというわけではありません。
反響が出るネット広告を出すには、以下3つの作業が必要です。
ABテストをする
ABテストとは、公開したネット広告を最適化するために実施するテストのことです。
ネット広告を出す場合には、1種類だけの広告を出すのではなく、複数の種類の広告を同時に配信させることが重要です。
例えば、Aという広告は、人を入れた写真を使って配信し、Bという広告は人なしの家だけの写真を使って配信し、どちらが最適なのかを図りながら、広告を配信していくことが基本です。
思い付きの広告を出しても、たまたま効果がよくても、次に活かすことができません。
目的を整理し、仮説を立てて複数のバージョンの広告を配信することで、より効果的なネット広告を配信することができます。
入れ替えをする
ABテストと似ていますが、AとBの広告を配信し、AがBよりも効果が薄いと感じたら、B’の別の広告と入れ替え、BとB’の広告を比較して配信してみるということです。
一度広告を配信したら終わりではなく、クリック率やコンバージョン率などの数字を確認し、より良い広告にどんどん入れ替えていくことが最適化につながります。
数字の結果が悪ければ中断させる
ABテストをしてもどうしてもいい数字が出ない、という場合には、思い切って中断させるということも必要です。
ターゲットではないユーザーに広告表示したり、クリックをされても無駄な費用がかかってしまうだけですので、数字が悪いなと思ったら中断してしまうのがいいでしょう。
ネット広告公開中にしてはいけないこと2つ
ネット広告公開中にしてはいけないことを2つご紹介します。
ネット広告の途中経過をみない
ネット広告を配信したら、管理画面上で必ず、クリック率や表示回数、コンバージョン率などの数字が見れるようになっています。
この数字を配信終了まで見ないということはやめましょう。
1日おき、3日おきに数字をチェックすることで、配信している広告の良し悪しが分かり、数字によって広告を変化させて、反響を伸ばしていくことが重要なので、必ず途中経過の数字を見るようにしましょう。
入れ替えしない
ネット広告を配信して、全く変更しない、入れ替えをしないというのもしない方がいいです。
ネット広告は、折込やチラシと違い、反響の良しあしによって、途中で変えていく広告です。
よほど数字が取れると保証される広告であれば、そのままでもいいのですが、より反響を獲得するためには、配信終了までに数回入れ替えが必要です。
ネット広告終了後にすべきこと2つ
ネット広告の配信が終わったら、終わりではありません。
配信が終わった後もやることがあります。
ネット広告のレポート集計
ほとんどのネット広告媒体では、表示回数やクリック率などの数字結果が表になって出ていたり、エクセルに落とし込めることもあります。
配信が終わったら、数字の結果をレポートにまとめ、前回と数字を比較したり、仮説した結果は合っていたのかなど、確かめましょう。
数字を振り返ることで、次のネット広告に活かすことができます。
振り返り
ディスプレイ広告の場合、この画像のどこがよくて数字に影響が出たのか、どのテキストが悪くて数字に影響が出たのかなど、振り返りを行いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
元工務店広報が教える、集客できるネット広告のコツをご紹介しました。
- 工務店がやるべきネット広告の種類
- 工務店が知っておくべきネット広告の媒体
- ネット広告のベストなタイミング
- ネット広告配信中にすべきこと
- ネット広告配信中にしてはいけないこと
- ネット広告配信後にすべきこと
これからネット広告を運用はじめてみようかと考えている工務店の方は、ぜひ参考にしてみてください。
ゴッタライドでは、リスティング広告の運用も行っておりますので、お気軽にご相談ください。