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工務店・リフォーム会社のホームページ制作予算の立て方
公開日:2021/04/13
最終更新日:2024/10/15
こんにちは。
工務店、リフォーム会社のホームページ集客支援のゴッタライドです。
ホームページ制作会社に依頼すれば、見積り金額は分かります。
かかる費用は分かりますが、ホームページ制作にいくらお金をかけるのが妥当なのかは判断しづらいところです。
工務店やリフォーム会社では、目標売上の3%を販促費にかけるのがセオリーと言われますが、その中でネット集客にどれぐらい使えばよいのでしょう?
本記事は、工務店やリフォーム会社のホームページ予算の立て方について紹介します。
住宅会社の経営者に役立つ販促予算の立て方や、予算別にホームページでできることについて解説しますので、計画づくりに役立つでしょう。
反響経路ごとに販促費を割り当てる
あなたの会社では、反響経路ごとに販促費を集計していますか?
各商圏においてトップクラスの会社は、経路ごとに販促費を集計し評価しています。
具体的には、下記のような表のイメージです。
反響経路 | 予算 | 反響数 |
一件あたり 獲得コスト |
折込チラシ (定番チラシ) |
100万円 | 20件 | 5万円/件 |
イベント (チラシ代を含む) |
300万円 | 50件 | 6万円/件 |
自社ホームページ (ネット広告を含む) |
750万円 | 150件 | 5万円/件 |
ポータルサイト | 200万円 | 60件 | 3.3万円/件 |
来店 | – | 5件 | – |
紹介、クチコミ | 20万円 | 10件 | 2万円/件 |
その他 | 130万円 | 5件 | 26万円/件 |
合計 | 1,500万円 | 300件 | 5万円/件 |
1年間の実績をまとめ、その数字を元に、どの経路に予算をいくら配分するかを決めます。
今月の反響が少ないので、急いでチラシを撒いてなんとか予算達成を・・・、といった行きあたりばったりの行動では、計画性のある経営はできません。
ホームページは3~5年で大幅なリニューアルが必要
機械や設備を同じように、ホームページについても耐用年数をあらかじめ決めておきましょう。
今まで私たちが見てきた工務店やリフォーム会社では、3~5年で大幅なリニューアルをするケースが多いです。
- スマホユーザーが激増し、スマホでの操作性を考える必要が出てきた。
- 会社のブランディングをするので、デザインを一新したい。
- 事業内容やターゲット客層が変化したので、サイトのコンテンツも大幅に変えたい。
- 競合他社がホームページを一新したため、ちょっと時代遅れに見えるようになった。
などのきっかけを考えると、それぐらいの頻度でリニューアルするのもご理解いただけると思います。
自社ホームページにかかる費用としては「ホームページ制作費」、「保守・更新費」、「サーバー管理費」、「ネット広告」などがあります。
仮にホームページの耐用年数を4年と考えたら、制作費用の4分の1を自社ホームページの年間予算に組み込んで考えれば良いでしょう。
反響経路ごとに販促費を割り当てる
書籍「ホームページの値段が130万と言われたんですが、これって相場でしょうか?」では、ホームページの制作や運用にかかる費用について、非常に分かりやすく解説されています。
この書籍の内容を参考に、工務店やリフォーム会社が本気でホームページ集客を実現する場合を想定し、予算相場を出してみました。
制作費300万円以上は当然のコスト
まず、本気で地域一番店を狙いに行く場合、競合他社よりもデザイン、コンテンツの質や量が優れたホームページを作らねばなりません。
2000年代の頃はホームページはゲリラ戦が行われていて、低予算でも勝つ会社がありましたが、今やネットが主戦場に変わっています。
多くの予算を投入した者が勝つパワーゲームになりつつあります。
運営費に毎月200万円以上は必須
さらに、ホームページ運営に毎月200万円以上の費用をかけたいところです。
ネット広告に充てたり、SNSの運用やコンテンツ・マーケティングの外注費などが対象になります。
紙の広告であれば月200万円を使う方法がイメージできるけど、自社ホームページにはピンとこない・・・という方は、早急に情報収集してみてください。
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実は、制作予算100万円が最も中途半端
今すぐ、地域1番店を目指しているわけじゃないし、今の事業規模や販促予算に見合ったホームページを作ろう!という方もおられます。
ホームページ制作費として100万円の予算を立てて、その予算内でできることをやろう・・・という方がおられるかもしれません。
しかし、100万円の制作予算ではできることにも限りがあり、中途半端な予算だと言われています。
制作予算100万円のホームページで、できること
ホームページ制作は、ほぼ人件費が占めています。
(詳しくは工務店、リフォーム会社のホームページ作成費用はいくら?料金の内訳を徹底解説の記事でも紹介しています。)
制作会社で給与35万円の人が担当すると、税金や社会保険、会社の経費を加味すると、1ヶ月に50万円ぐらいの原価がかかっています。
そこに会社の利益を乗せると、1人月80~100万円となります。
すなわち、予算100万円というのは、専門家1人を1ヶ月程度しか確保できません。
ホームページ制作には、ディレクター、デザイナー、コーダーなどの人が関わっていることを考えると、できることが限られます。
もし、100万円であれこれやります!という制作会社があったなら、実績が乏しかったり、品質が期待できなかったりするという可能性も想定すべきでしょう。
100万円のホームページに過剰な期待は禁物
上記のことを踏まえると、ホームページの制作予算100万円でできることには限りがあります。
ウェブ集客が多様化しており、競合他社もがんばっている状況下では、ホームページからの問い合わせ獲得に過剰な期待はできません。
制作費用100万円というのは、ホームページを作るのにかかる費用で、その後のアクセスアップなど運用に関することは含まれていません。
小さな工務店がネットで大逆転は過去の話
「たった1つのホームページで、小さな会社がネットを使って大逆転しました」というフレーズは、過去の話です。
まだホームページに注力する会社が少なかった時代は良かったのですが、今やハウスメーカーもネットを集客の主軸にして、予算や労力をかけています。
資本力のある会社の方が有利なフィールドで戦わねばならない・・・という点を踏まえ、ホームページのかける予算を考える必要があります。
予算がない会社は、手間をかけることで勝機アリ!
現実的なことに予算を投じる方法とは、ホームページに予算がかけられないときの他の取り組みとなります。
ここでは、ホームページ以外でできる施策を紹介しましょう。
ホームページに手間をかけて、変化を感じよう
ホームページから反響獲得をめざすには、サイトをリニューアルしただけではなく、ページを更新し運用に乗せることが必要です。
予算がない場合は、まずは自社で手間をかけてみてはいかがでしょう?
ブログやSNSを自社で更新し、その効果検証を行います。
アクセスユーザーの属性や行動を参考データとしたホームページのリニューアルを検討します。
参考データを活かすポイントは次の通りです。
- アクセス数やユーザーの囲い込みに対してイメージをもつこと
- 流入キーワードを知ること
- 具体的な流入要因を理解することがコスト削減につながること
- 地道な更新作業は、自社スタッフのスキルアップにつながること
自社ブログを更新
ホームページ以外では、自社ブログを自分で更新していく方法です。目安は、週に1~2回、3,000~5,000文字程度のブログ記事を投稿していきます。
ランチは何を食べた、のような情報ではなく、お客様からよく質問を受けることや、自社の実例を紹介するような記事を書くことで、検索エンジンからの流入が増えます。
SNSを活用し、検索以外の流入期待
FacebookやInstagramなどのSNSを使って、施工事例の紹介やルームツアー、イベントの案内を行います。
SNSから自社ホームページへの誘導を行って、問い合わせを増やす方法などがあります。
ホームページの掲載写真をすべて差し替え
既存のホームページに掲載されている写真をすべて差し替えましょう。
どんなに上手に撮れた写真でも、時代の流れとともに古さをただよわせるものです。
住宅会社の商品となる「家」は、イメージが第一となります。
新たに撮りなおすだけでもイメージアップとなるでしょう。
その際、ホームページのリニューアルよりも、カメラマンの費用が先です。
既存のホームページを改善する
既存のホームページの改善は、必要となります。
とくに「問い合わせフォーム」をわかりやすく簡素化することや、電話番号を目立たせることです。
ランディングページをつくる
ある程度のアクセス流入が見込めるのであれば、流入ユーザーへ訴求するランディングページが必要となります。
ランディングページは、30万円ほどの予算で制作が可能です。
戦略段階からプロジェクトに携わる場合は、最低50万円~100万円の予算が必要になるでしょう。
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削ってよい予算と、削ったら質の落ちる予算がある
ホームページ制作には、削ってよい予算と削ったら質の落ちる予算があります。
制作費用のほとんどを人件費が占めていますので、「予算の削減=人件費の削減」だと言えます。
作業量を減らさずに、人件費を削ると質が落ちる
制作会社と打ち合わせを重ねると、いろいろやりたいことが見えてきてワクワクするけれど、当初の予算をオーバーしてしまう・・・、住まいづくりとも似ていますね。
希望の間取りのまま予算だけを削るとなると、原価を下げるしか方法はありません。
ホームページ制作でいうと、人件費の削減、すなわち能力の低い人材をあてがわなければなりません。
その結果、ホームページの質が落ちることになります。
作業量を減らして、予算を削る
質を落としたくないならば、作業量を減らすことになります。
例えば、制作するページ数を減らしたり、過去の施工事例のデータ再登録などを自社でやれば、その分の作業量が減らせるので費用が下がります。
また、意外に盲点となるのが、制作会社に手間を掛けさせないようにする事です。
注文住宅をされている方ならイメージできると思いますが、打ち合わせがスムーズに進むお客さまと、前回の決定事項が次回打ち合わせで覆ってしまい、なかなか積み上がらないお客さまがいます。
制作会社からすると、打ち合わせにかかる工数も予算に含めて見積りを出すので、社内の意見調整や、原稿や写真など素材提出がスムーズに進まなそうな場合、高めの見積りを出すことが多いです。
まとめ
今回の記事では、ホームページ制作予算の立て方について、紹介してきました。
制作会社から見積りを比較検討するだけではなく、自社の販促費の配分や反響獲得コストを踏まえて、予算を立ててみましょう。今では、ホームページを集客のメインにしている工務店やリフォーム会社も多いので、多くの費用や労力をかける時代になってきています。
地域一番店を目指すなら、それ相応の予算を持たないとなかなか勝てないでしょう。
限られた予算の中でも、効率よく成果に結びつける方法もありますので、ぜひトライしてみてください。